整腸剤の種類と使い分け ビオフェルミン・ミヤBM・ビオスリーなどの違いを解説|池田市の内科・消化器内科・内視鏡内科・肝臓内科|くすもと内科・内視鏡クリニック

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整腸剤の種類と使い分け ビオフェルミン・ミヤBM・ビオスリーなどの違いを解説

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2026年9月22日

整腸剤の種類と使い分け ビオフェルミン・ミヤBM・ビオスリーなどの違いを解説

「整腸剤にはどのような種類があるの?」「ビオフェルミンとミヤBMは何が違うの?」と疑問に思われる方も多いのではないでしょうか。
整腸剤は、腸内細菌のバランスを整え、便通異常などのお腹の症状を改善する目的で使用される薬です。一口に整腸剤といっても、含まれている菌の種類や組み合わせはそれぞれ異なります。
この記事では、消化器内科でよく使用されるビオフェルミン、ミヤBM、ビオスリーなどの整腸剤について、それぞれの特徴や違い、使い分けの考え方をわかりやすく解説します。

整腸剤とは?

整腸剤は、腸内細菌のバランスを整えることなどによって、便通異常や腹部の不快感などの改善を目的として使用される薬です。
整腸剤には、乳酸菌、ビフィズス菌、酪酸菌などを含むさまざまな製剤があります。また、複数の菌を組み合わせた製剤もあります。
同じ「整腸剤」という名前でも、含まれている菌の種類や組み合わせが異なるため、それぞれ特徴があります。
そのため、整腸剤を使用する際には、症状だけでなく、その原因や経過、併用している薬などを考慮して選択することが大切です。

整腸剤にはどんな種類がある?

整腸剤は、含まれている菌の種類によって大きく分けて考えることができます。

① 乳酸菌

乳酸菌は、糖を利用して乳酸を産生する細菌の総称です。
腸内で乳酸を産生することで腸内環境に影響を与え、便通を整える目的などで使用されます。
腸内ではさまざまな乳酸菌が存在しており、腸内環境の維持に関わっています。
整腸剤には、フェカリス菌(Enterococcus faecalis / 乳酸球菌)やアシドフィルス菌(Lactobacillus acidophilus / 乳酸桿菌)などを含む製剤があります。

② ビフィズス菌

ビフィズス菌は、ヒトの腸内に存在する代表的な細菌の一つです。
酢酸や乳酸などを産生し、腸内環境の維持に関わっています。
代表的な製剤として、ビオフェルミンなどがあります。

③ 酪酸菌

酪酸菌は、腸内で酪酸などの短鎖脂肪酸を産生する菌です。
酪酸は大腸上皮細胞の主要なエネルギー源となるだけでなく、腸管の機能維持にも関与しています。
代表的な製剤がミヤBMです。
ミヤBMには、宮入菌と呼ばれる酪酸菌(Clostridium butyricum)」が含まれ、硬い殻のような「芽胞(がほう)」を形成する特徴があります。

④ 糖化菌

糖化菌は、デンプンや炭水化物を糖(オリゴ糖やブドウ糖)に分解する菌です。
整腸剤では、乳酸菌などほかの菌と組み合わせて使用されることがあります。
糖化菌を含む代表的な製剤がビオスリーです。

⑤ 複数の菌を組み合わせた整腸剤

代表的な製剤がビオスリーです。
ビオスリーには、酪酸菌、ラクトミン(乳酸菌)、糖化菌の3種類が含まれています。
複数の菌を配合することで、それぞれの菌の特徴を生かして整腸作用を得ることを目的としています。
ただし、含まれている菌の種類が多いほど効果が強い、というわけではありません。

代表的な整腸剤の違い

代表的な整腸剤の違いを整理すると、次のようになります。

このように、いずれも整腸剤ですが、含まれている菌の種類や組み合わせが異なります。
なお、同じ商品名でも医療用医薬品と市販薬では、含まれている菌や成分が異なる場合があります。特に「ビオフェルミン」という名称だけで、医療用と市販薬を同じものと考えないよう注意が必要です。

整腸剤はどのように使い分ける?


整腸剤を使い分ける際には、「便秘ならこの薬」「下痢ならこの薬」と症状だけで決めるのではなく、症状の原因や経過、服用中の薬などを考慮することが重要です。

便秘の場合

便秘に対して整腸剤が使用されることがあります。
ただし、便秘の原因は一つではありません。
食事や水分摂取、運動不足、生活習慣のほか、薬剤、腸管の動き、排便機能の異常、過敏性腸症候群など、さまざまな要因が関係します。
また、大腸ポリープや大腸がんなどの器質的な病気が原因となっている場合もあります。
そのため、整腸剤を使用しても便秘が改善しない場合には、便秘の原因やタイプを確認することが重要です。

下痢・軟便の場合

下痢や軟便に対して整腸剤が使用されることがあります。
急に始まった下痢では、感染性腸炎などが原因となっている可能性があります。
一方、長期間続く下痢では、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患、薬剤の副作用、甲状腺疾患など、さまざまな原因が考えられます。
「下痢だから整腸剤」と自己判断するのではなく、症状が続く場合には原因を確認することが重要です。

抗菌薬を使用している場合

抗菌薬を使用すると、病原菌だけでなく腸内細菌にも影響を与え、下痢や軟便などの消化器症状が生じることがあります。
このような場合には、抗菌薬の種類や症状などを考慮し、整腸剤が使用されることがあります。
整腸剤の中には、抗菌薬の影響を受けにくい特徴を持つ耐性乳酸菌製剤(ビオフェルミンRなど)やや酪酸菌製剤(ミヤBMなど)があります。
ただし、抗菌薬を使用している方に対して、どの整腸剤を使用するかは一律ではありません。
また、抗菌薬の使用中または使用後に強い下痢、発熱、血便、強い腹痛などがみられる場合には、抗菌薬関連下痢症などの可能性もあるため、医療機関での診察が必要です。

お腹の張り・腹部膨満感がある場合

腹部膨満感があるからといって、必ずしも「腸内環境が悪い」とは限りません。
便秘、過敏性腸症候群(IBS)、食事内容、腸管運動など、さまざまな要因によって腹部膨満感が生じることがあります。
そのため、整腸剤を服用しても腹部の張りが改善しない場合には、ほかの原因についても検討する必要があります。また、腹部膨満感やガスが多い状態が続く場合には、SIBO(Small Intestinal Bacterial Overgrowth:小腸内細菌異常増殖)が関係していることもあります。
SIBOは、本来細菌が比較的少ない小腸で細菌が過剰に増殖する状態で、細菌によってガスが多く産生され、腹部膨満感、ガス、腹痛、下痢などの症状がみられることがあります。

「乳酸菌なら何でも同じ」は本当?

「乳酸菌ならどれを摂っても同じ」と考えることはできません。
乳酸菌やビフィズス菌などは、同じ菌種に分類される場合でも、菌株によって性質や作用が異なることがあります。
また、研究で効果が確認された菌株であっても、すべての症状に対して同じ効果が得られるとは限りません。
特に過敏性腸症候群(IBS)では、プロバイオティクスについてさまざまな研究が行われていますが、使用される菌の種類や菌株、評価する症状によって結果が異なります。
そのため、「乳酸菌なら何でも同じ」「プロバイオティクスなら必ず効果がある」と考えるのではなく、どの菌が含まれている製剤なのか、どのような目的で使用するのかを考えることが大切です。

過敏性腸症候群(IBS)と整腸剤

腹痛や腹部不快感に加えて、便秘や下痢などの便通異常を繰り返す場合には、過敏性腸症候群(IBS)が関係していることがあります。
IBSには、便秘が中心となるタイプ、下痢が中心となるタイプ、便秘と下痢を繰り返すタイプなどがあります。
日本消化器病学会のIBS診療ガイドラインでは、食事療法や生活習慣の改善、薬物療法などが治療として検討されており、プロバイオティクスも治療選択肢の一つとされています。
ただし、プロバイオティクスの効果は、菌種・菌株や評価する症状などによって異なります。
腹痛や便通異常が続いている場合には、整腸剤だけで対応するのではなく、IBSを含めて症状の原因を確認することが大切です。

整腸剤はどのくらい続ければよい?

整腸剤は、飲んですぐに効果が現れるとは限りません。
整腸剤の種類や使用する目的によっても異なりますが、まずは2〜4週間程度を一つの目安として、便通や腹部症状の変化をみるとよいでしょう。
ただし、何日間飲めば必ず効果が出るという明確な基準があるわけではありません。症状が改善してきている場合は、処方された期間や医師の指示に従って継続します。

整腸剤を飲んでも症状が改善しない場合は?

整腸剤を服用しても症状が改善しない場合には、腸内細菌の問題だけではなく、ほかの病気が隠れている可能性があります。
特に、次のような症状がある場合には、医療機関を受診しましょう。
✔️血便、黒い便が出る
✔️原因不明の体重減少がある
✔️貧血を指摘された
✔️強い腹痛がある
✔️夜中に腹痛や下痢で目が覚める
✔️下痢が長期間続いている
✔️便秘と下痢を繰り返している
✔️これまでと排便習慣が急に変わった
✔️整腸剤を服用しても症状が改善しない


このような場合には、単なる腸内環境の変化だけではなく、大腸ポリープ、大腸がん、炎症性腸疾患、感染性腸炎などの病気が関係していないか確認する必要があります。
症状や年齢、経過などに応じて、血液検査や便検査、大腸内視鏡検査などを検討します。

まとめ

整腸剤は菌の種類や症状に応じて使い分けます

整腸剤にはさまざまな種類があり、含まれている菌の種類や組み合わせが異なります。
以上から、「整腸剤ならどれを飲んでも同じ」というわけではありません。
便秘や下痢、腹部膨満感などのお腹の症状が続いている場合は、自己判断で整腸剤を飲み続けるのではなく、消化器内科を受診して原因を確認することが大切です。

当院の特徴

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・専門医による検査・診察

日本消化器病学会・日本消化器内視鏡学会の専門医が丁寧な胃カメラ・大腸カメラを行います。

・土曜日、日曜日の胃カメラ・大腸カメラに対応

平日はお仕事や家事でお忙しい方でも、週末を利用して無理なく検査を受けていただける体制を整えています。

・検査当日の「日帰りポリープ切除」が可能

大腸がんの原因となるポリープが見つかった場合は、検査時にその場で切除し、将来のがんを予防します。

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